2015年6月10日水曜日

「怒り」との関わりNO.6

NO.5の続きです。

嫌なことを言われて怒っている子どもに、「言われたとき、うれしかった?悲しかった?それとも何にも思わなかった?」と質問をします。このとき、「悲しい」等の第1次感情を答えることができずに黙っている子どももいます。

子どもが黙っている場合、子どもは以下のように思っているから「黙っている」と考えられます。①話して聞いてもらえない(分かってもらえない)。②どのように話したらいいか分からない。③自分がどのように感じているかが分からない。

①のとき
大人は「傾聴」に心がける必要があると思います。「傾聴」により、子どもは「この人に話してみよう」という気持ちになるかもしれません。傾聴については、次回述べます。

②のとき
子どもの話を聞くときに、紙(ポスター等の広さのあるもの)とマジックを用意します。紙に、子どもが話したことを時系列に大人が書いていきます。事実とその時の気持ち等も書きます。一通り書き終わったら、書いたものをもとに子どもとさらに詳しく話し合います。書き方の形式等は自由です。
この活動の利点は、とにかく子どもが自身の言葉を見つめ、その時の気持ちを捉えやすくなる、子どもの状況や気持ちなど、子どもの言っていることが大人にとって理解しやすくなる、話し合いの記録として残すことができる、ことが挙げられます。

③のとき
方法としては、②と同じです。違う点は、気持ちの変化に重きを置いて書いていくという点です。嫌なことを言われる前の気持ちにまで遡って聞き取って書いていくと、子どもは「自分の気持ち」に焦点を当てて思い出そうとするので、気持ちの変化に気づきやすくなると思います。

②と③を行うとき、相手の気持ちに対して子どもが想像したり思ったことは、ペンの色を変えて書き込みます。この作業で、子どもは「相手の気持ちを想像する」ことや相手を理解しようとすると経験をします。

この方法は、子どもの同意を得た言葉をそのまま記しているので、保護者に説明を求められたときにも有効であると思います。また、子ども同士のトラブル解決にも有効だと思います。

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