2015年8月15日土曜日

「子どもが笑顔になるスクールソーシャルワーク」第5章「関係機関との恊働」

今回は、鈴木庸裕先生・佐々木千里先生・高良麻子先生が書かれた、「子どもが笑顔になるスクールソーシャルワーク」(かもがわ出版)のケース会議のすすめ方(校内チーム会議)」について紹介したいと思います。第5章から、「関係機関との恊働」について、紹介します。

まず、関係機関との恊働の基礎知識として、「恊働とは」「関係機関との恊働のメリット」「恊働を可能にする日頃の活動」等が書かれています。
恊働については、「異なる組織、あるいは異なる専門職などが目的を共有して、その目的達成のために協力し合って機能すること」とあります。また、恊働のメリットとして、①多様な視点から、多角的に問題を理解し支援できる。②多様な立場から支援を展開できる。③責任や負担を分散できる。このメリットを生かして、必要なときに関係機関と恊働するために「相互の関係性を構築」しておくことが必要であるとあります。私も経験ありますが、関係機関との日常的な関係性ができているときは、あらたな事例があるときでも、スムーズに支援を展開できます。
また、関係機関と恊働をする必要があるかどうかを判断することも難しいことです。
「関係機関との恊働の判断」では、次のような視点から判断することができると書かれています。・家庭内の問題が背景にあるか。 ・医療などの専門的判断が必要か。 ・警察の協力が必要か。 また、虐待が疑われるときには、児童相談所や福祉事務所に通告することが必要になる、とあります。

「関係機関との恊働方法」では、ケース会議が有効であり、「誰が何をいつまでにどのようにするのか」を明確にし、各専門機関の専門性を活かした役割分担をし、継続的に評価をしていく必要があると書かれています。

子どもの状況を包括的に把握し、必要な社会資源の活用等を意識して支援を計画するために、子どもと家族の関係性や、子どもや家族とさまざまな社会資源との関係を図式化したエコマップの活用についても紹介されています。

最後に、「関係機関との恊働における留意点」として、専門用語を使用しないとか、個人情報に関することが書かれています。


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